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2023.04.17 【合格点は全体の1%以下】小売・外食業界に属する上場企業346社のソーシャルメディアポリシー・SNS利用規約の必須項目の網羅性を調査

シエンプレ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:佐々木 寿郎、以下、「シエンプレ」)は、一般社団法人 デジタル・クライシス総合研究所(所長:佐々木 寿郎、住所:東京都渋谷区、以下「研究所」)と共同で、ソーシャルメディアポリシー(※1)及びSNS利用規約(※2)がHP上で公開されているかについて、実態を把握するために調査を行いました。
昨今のネット炎上増加に伴い、炎上を防止するための体制構築の相談や問い合わせが増えてきたことを背景に、各企業のSNSリスク管理体制の構築度合いを明らかにする目的で実施いたしました。
2023年4月、調査結果を公開したことをお知らせ致します。

※1 ソーシャルメディアポリシー:
企業がSNSを運用するにあたっての姿勢やスタンスを明示するもので、トラブルに繋がる行動ならびに発言を抑制するために設定されます。
※2 SNS利用規約はソーシャルメディア:
利用者に対して、企業側の責任範囲を明確化してトラブルに備えるために設定されるものです。

調査背景

SNSが普及したことで、企業はネット上で様々な炎上に巻き込まれる時代となりました。特に、「ネット炎上」がこの2年で1.5倍に増加し、どの企業も炎上の被害者となる可能性がある時代です。
炎上する原因の一つとして、企業がSNSを活用する際の基盤であるSNS利用規約及びソーシャルメディアポリシーが以下のケースで散見されていることが挙げられます。
・策定されていない
・策定されているが数年前から更新されていない
・有用なものではない

これらが不十分であるということは、炎上リスクに対する対策を怠っていると言わざるを得ません。特に、ESG(※3)が重視される上場企業においては、より強化していく必要があると考えられます。
そこで、リスク管理体制の実態を明らかにすべく調査を実施しました。
昨年11月、研究所が推奨する最低限必要な46項目の網羅状況について、日経平均採用銘柄225社の調査を行ったところ、一定の基準を満たしている企業は225社中23社(10.2%)のみという結果でした。
※3 ESG
「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(統治)」の頭文字を取った言葉

日経平均採用銘柄225社の調査結果

今回は前回同様の調査を、上場している小売・外食業界に属する企業を対象に実施いたしました。

調査概要

・調査期間:2023年1月10日~2023年1月28日
・調査対象:上場している小売・外食業界に属する企業346社
・調査方法:HP上に掲載されているか否かを調査
※持株会社化している企業に関しては、持株会社のみを調査

調査結果

ソーシャルメディアポリシー、SNS利用規約の有無

・両方を公開している企業は346社中12社(3.5%)
・いずれかを公開している企業は346社中58社(16.8%)
・両方とも公開していない企業は346社中276社(79.8%)

ソーシャルメディアポリシー、SNS利用規約の有無

・ソーシャルメディアポリシーを公開している企業は346社中57社(16.5%)
・SNS利用規約を公開している企業は346社中26社(7.5%)

公開の有無とあわせて、研究所が推奨している46項目が網羅されているかについても調査を行いました。項目ごとに配点を決め、総合点を元に網羅性が高い順にA~Fまでの6段階に分類しました。※以下に評価項目の一部を記載いたします。

ソーシャルメディアポリシー、SNS利用規約の網羅性の調査

・Aランクは0社、すべてを網羅できている企業は0社
・合格点であるBランクは全体の1%以下(0.58%)
 ※項目ごとに配点を決め、総合点を元に網羅性が高い順にA~Fまでの6段階に分類

Bランク:サンワカンパニー、千趣会 (順不同、敬称略)

▼調査資料
※2023年4月末までの特典あり

調査資料をダウンロードする

研究員コメント/シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所 研究員 嶋津 幸太

昨今、「寿司テロ」「客テロ」に代表されるようにSNSを発端とした炎上が後を絶ちません。TikTok等の新しい動画メディアの台頭やネガティブな動画を意図的に拡散させようとするインフルエンサーの存在等、SNSリスクは増大するばかりです。

今回は東京証券取引所が定めている業種区分の中で「小売業」に該当する企業を調査しました。外食企業も多く含まれています。対象は346社、その中で一定の基準を満たしている企業は全体の1%以下(0.58%)という結果でした。小売や外食企業の炎上が世間を騒がせている中で、果たしてどれだけの企業がSNSリスクを認識して対策をとれているのでしょうか。

ソーシャルメディアポリシーやSNS利用規約は基本的な対策の一つです。必要な情報を公開していない、公開していても内容が不十分であるということはリスクに対する対策を怠っているということであり、ガバナンスに欠陥があると言わざるを得ません。とりわけ、ESGが特に重視される上場企業においてはより強化していく必要があると考えられます。SNSを発端とした炎上はあらゆる企業で発生するリスクがあります。これを機に自社のソーシャルメディアポリシー、SNS利用規約を見直し、SNSリスクに対して本格的に対策を進めていくきっかけにしていただければと思います。

ソーシャルメディアポリシー、SNS利用規約の策定を含めたSNSリスク管理体制構築支援サービスの概要

研究所では、企業のSNSリスク管理体制構築の支援を行うべく、支援サービスを提供中です。

◯サービス内容
・SNS利用規約の策定
・ソーシャルメディアポリシーの策定
・従業員向けSNS利用ガイドラインの策定
・SNS管理者向け公式SNS運用マニュアルの策定
・クリエイティブリスク診断
・危機管理マニュアルの策定
・従業員向け、運用担当者向け、管理者向けの各種研修
・疑似炎上訓練の実施

SNSを発端とした代表的な炎上事案、企業に必要なSNSリスク管理体制の全体像、サポート内容、具体例ならびに実際の対策例などをまとめています。
また、ソーシャルメディアポリシーならびにSNS利用規約、SNS運用担当者向けの運用ガイドラインの役割や目的等も含まれています。

サービスの概要資料をダウンロードする

ソーシャルメディアポリシー・SNS利用規約は、公式SNSが閲覧する範囲を定める項目もあるため、アカウントを保有しているだけでも設定が必要です。
つまり、両方を公開することで企業のSNS上でのトラブルを防ぎ、信頼やブランドを守ることができると言えます。
ソーシャルメディアを活用するのであれば両方を明示すること、必要項目を網羅させることは企業のブランドや信用を守る上で欠かせません。

公式SNSを発端とした炎上事案に対する予防・準備を検討・実行する上で、一助となれば幸いです。

研究所について

研究所名:一般社団法人デジタル・クライシス総合研究所
設立:2023年1月20日
代表理事:佐々木 寿郎
所在地:東京都渋谷区神南1-19-14 クリスタルポイントビル2F
活動内容:
(1)国内及び関係する海外のソーシャルメディア他媒体の特性研究
(2)国内及び関係する海外のデジタル・クライシスの事例研究
(3)「デジタル・クライシス白書」の発行
(4)会員向け「デジタル・クライシス事例レポート」の発行
(5)会員向け「デジタル・クライシス研究会」の開催
(6)ソーシャルメディアの特性及び炎上リスク等を理解するための教育・研修
(7)ソーシャルメディアの特性及び炎上リスク等に関する資格認定試験の企画・運営
関連会社:シエンプレ株式会社

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