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2021.07.28 デジタル・クライシス総合研究所による最新の炎上事案分析(調査対象期間:2021年6月1日~2021年6月30日)

ネット炎上や情報漏えいなどのデジタル上で発生したクライシス(危機や重大なトラブル)を研究する、日本初の研究機関デジタル・クライシス総合研究所(以下、弊研究所)は、7月13日、2021年6月1日~6月30日に発生したネット炎上について件数とその内訳の分析結果を公開しました。

「6月最新の炎上事案分析」ダウンロードURL
https://www.siemple.co.jp/document/enjou_report_202106/

■調査背景
2021年1月20日、弊研究所はソーシャルメディアを中心とした各種媒体とデジタル上のクライシスの特性、傾向と論調を把握するために「デジタル・クライシス白書2021」(調査対象期間:2020年1月1日~12月31日)を公開しました。今回の調査は「デジタル・クライシス白書2021」の内容を補足するものです。

投稿内容に「炎上」というキーワードを含む3,504件の投稿から152件の炎上事案を抽出し、炎上の原因となった問題行動の主体、問題行動の内容、炎上を起こした企業の業種などの切り口から傾向を分析しました。

※「デジタル・クライシス白書2021」は以下のURLからダウンロードをリクエストできます。
https://dcri-digitalcrisis.com/document/dcri_hakusho2021/

■調査
調査期間:2021年6月1日~6月30日
調査対象:Twitter、Facebook、Yahoo!ニュース、アメブロ、Fc2ブログ、Yahoo!知恵袋、2ちゃんねる など93媒体への投稿
調査方法:弊社ソーシャルリスニングツールを使用
分析対象投稿数:3,504件
抽出炎上事例数:152件

■調査結果トピックス
・6月の合計炎上件数は152件でした。
・「一般人」の炎上事案が前月対比で増加しており49件(32.2%)を占めました。
・反社会的行為や規則・規範に反した行為(の告白・予告)、法律に抵触する可能性のある行為は20件(13.2%)でした。
・炎上事案が最も多かった業界は「娯楽・レジャー」業界でした。
・炎上事案が発生した日系企業32社のうち、26社が非上場企業でした。

■分析コメント/シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所 研究員 前薗 利大
6月は5月に引き続き、レジャー・娯楽に起因した炎上件数が多くを占める結果となりました。
これは、緊急事態宣言やまん防に伴い、行動を自ら制約する側と、自粛疲れなどから日常に近い生活を再開する側といった両極端な意見がSNS上では特に目立ってしまったことに起因すると共に、具体的な炎上事案に目を向けますと、「バイトテロ」が何件か確認される、不適切広告で指摘を受ける、といった従来の炎上と変わらない事案も確認されており、コロナ関連の対応に終始せず、足元のリスクマネジメントが重要であると、こうした事例は示唆していると思われます。
特に「バイトテロ」は、飲食店などで人件費の削減などから、管理の目が行き届かず、こうした事案に発展してしまった可能性も十分に考えられ、この状況は当面続くことが想定されます。
そのため、改めてのルールの周知はもちろんのこと、ひと度炎上すると、企業だけでなく個人にとっても大きなダメージを被るリスクがあることを研修など通じて啓発していく必要があります。
「禁止」の押し付けだけでなく、如何に投稿者自らにとってもリスクのある行為かどうかを啓発していく必要があります。

■調査結果詳細
抽出したデータは表1の基準に基づき分類しました。また、表1と合わせて、関係する15の業界ごとについても投稿を分類しました。(金融、IT・メディア、自動車・機械、小売・卸、サービス、建設・不動産、物流・運送、エネルギー・資源、電機・精密、食品、生活関連、衣料・装飾、飲食、娯楽・レジャー、政治)なお、上記15件に該当しない業界に関してはその他としてデータを処理しました。

(表1)

*参考:山口真一.(2015).ネット炎上の研究「炎上の分類・事例と炎上参加者属性」

【炎上事案発生件数】
6月の炎上事案発生件数は152件でした。 炎上事案の原因となった問題行動の主体別の内訳では、「著名人」51件(33.6%)、「法人等」52件(34.2%)、「一般人」49件(32.2%)という結果でした。6月は著名人、法人等、一般人の炎上事案発生率は概ね同水準でした。

【問題行動の内容別件数】
炎上の原因となった問題行動の内、20件(13.2%)が「反社会的行為や規則・規範に反した行為(の告白・予告)。法律に抵触する可能性のある行為。」に該当し、「不適切と判断される可能性のある発言・行為。」132件(86.8%)に比べて少数でした。

炎上の原因となった問題行動の内容としては「2-3」(非常識な発言・行為、デリカシーのない内容・発言・行為)に該当する炎上が最も多く、次いで「2-4」(その他、特定の層を不快にさせるような内容・発言・行為)に該当する炎上が多い結果となりました。

【炎上内容の詳細区分】
炎上内容の詳細を分析したところ、「コロナ関連」に関する炎上事案が23件と最も多く、次いで「SNS運用(誤爆・公私混同)」に関するもの11件、「女性軽蔑」に関するものが11件でした。

【業界別にみる炎上事案の特徴】
問題行動の主体のうち、「法人等」に該当する炎上52件を業界ごとに分類しました。炎上事案が最も多かったのは「IT・メディア」業界で18件(34.6%)でした。次いで「娯楽・レジャー」業界が7件(13.5%)、という結果でした。

【上場企業の割合】
問題行動の主体が「法人等」に該当する52件のうち、32件は日系企業でした。(20件の炎上は自治体や社団法人、海外企業が問題行動の主体となったもの) これらの日系企業が上場企業か否か、また、それぞれの従業員数について分析しました。
結果は「上場企業」6社(18.8%)、「非上場企業」26社(81.3%)でした。

また、従業員数「1,000人以上」の大企業が16件を占め、日系企業における炎上の50 %を占めました。

■デジタル・クライシス総合研究所 概要

名称:デジタル・クライシス総合研究所
主宰:シエンプレ株式会社
所長:佐々木 寿郎
アドバイザー:村上憲郎(元Google本社副社長及び日本法人代表)
芳賀雅彦(元博報堂・PR戦略局シニアコンサルタント)
山口真一(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授)
徳力基彦(note株式会社 プロデューサー/ブロガー)
設立日:2020年1月10日
公式HP:https://dcri-digitalcrisis.com/

6月最新の炎上事案分析

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