従業員のSNS不適切投稿は、なぜなくならないのか？その理由と企業が取るべき予防策
従業員の不適切なSNS投稿により、企業が炎上に巻き込まれてしまう事案が後を絶ちません。不適切なSNS投稿はなぜ起こり、どうすれば予防できるのでしょうか。
今回は、人気アイドルグループのコンサート運営スタッフとみられる人物が引き起こした情報漏洩事案から、不適切投稿が繰り返される理由と企業が取るべき予防策を考察します。
目次
業務用PC画面を写した投稿から人気アイドルの公演日程が漏洩
2025年8月18日、Instagramアカウントのストーリーズ投稿で発覚した機密情報の漏洩事案が大きな波紋を呼びました。
人気アイドルグループのコンサート運営スタッフとみられる人物が「ねむたい。かえりたい。社畜万歳」というコメントとともに投稿した写真には、業務用のパソコン画面が写っていました。
画面に映し出されていたのは、複数の人気アイドルグループによる公式発表前のコンサート日程でした。写真からは、同僚のものとみられる隣席のパソコン画面に表示されていたコンサート会場の座席表のような内部データも確認できました。
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https://www.siemple.co.jp/isiten/情報リテラシーを問題視する投稿が続出
情報漏洩は、この投稿がXなどで拡散したことから発覚しました。
SNS上では、「インスタのストーリーで情報漏洩する社会人とか意味わからなさ過ぎる」「エンタメ業界にいる身からすると冷や汗どころの案件ではない。フリーでも社員だとしても取引解消レベル。モラルとリテラシーがゼロすぎてヤバい…」など、投稿者の情報リテラシーを問題視する声が続出しました。
また、従業員教育がなされていないとの指摘や、アイドルグループ側からのコンサート日程発表を望んでいたファンの悲痛な声も聞かれました。
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siemple.co.jp従業員の不適切投稿が繰り返される3つの要因
本事案はSNS上で騒動となりましたが、従業員による不適切なSNS投稿は今に始まったことではありません。
さらに、不適切な投稿が指摘されたのはアルバイト従業員に限ったことではないのです。企業の代表者や広報担当者など、本来なら高い情報リテラシーが求められる立場の人物による発言が炎上に発展する事案も存在しています。
いわゆる「バイトテロ」を含む不適切な投稿は、もはや社会的な問題として認識されています。それにもかかわらず、なぜ同様の騒動が繰り返されるのでしょうか？
その理由は、以下の3つの要素が考えられます。
1.第三者によるXでの拡散
かつての炎上は、旧TwitterであるXの投稿内容が主でした。しかし近年は、InstagramのストーリーズやThreadsといった、より閉ざされたコミュニティでの投稿が第三者によってXに転載されて拡散してしまう事例が散見されます。
「友人しか見ていない」というクローズドなコミュニティが生み出す安心感は投稿のハードルを下げ、リテラシーに欠けた投稿を生み出すことにもなりかねません。
ただし、たとえSNS上の友人であっても、不適切な投稿を「これはおかしい」と思い、ネット論調の影響力が強いXに転載して問題提起する人がいないとも限りません。
そのようにして晒された投稿は、たちまち多くの非難を浴びて炎上してしまうことがあります。
2.従業員の世代交代によるリスク意識の希薄化
企業で働く人材は、常に変容します。特に、高校生や大学生などのアルバイト従業員は、数ヶ月から数年単位で入れ替わります。そのため、企業が数年前に実施したSNSリスク研修の内容や、過去の炎上事例を知らない新しい世代が次々と入ってくることとなります。
SNSリスクに対する意識が低い層が一定数存在し続ける中では、数年に一度の研修で組織全体のリテラシーレベルを維持することは困難です。
3.類似事例の知識不足と教訓の未学習
今回取り上げた「パソコン画面の映り込みによる情報漏洩」は、決して目新しい炎上のパターンではありません。
それにもかかわらず、同様の事案が発生している背景には、投稿者自身が過去の類似事例を知らず、何がリスクにつながるかを具体的に学べていないという単純な知識不足が大きな原因と考えられます。
そのような投稿者は、ニュースで炎上事例を見聞きしても「自分には関係ない」と対岸の火事として捉えてしまい、炎上被害のリアリティを想像できない可能性があります。
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従業員の不適切な投稿による炎上が依然として発生している状況を踏まえては、定期的に炎上のトレンドを学び、高い意識を維持できる環境をつくることが欠かせません。
実際に起きた事例から学び、同様の事態を未然に防ぐことが肝要で、それを「自分ごと」として捉える意識を植え付けることも不可欠です。
そのために求められるのは、従業員向けのSNSリスク研修といった社内教育の充実です。
ただし、一度きりの研修では、常に変化する炎上のトレンドを追うことができません。
先述したように、人が入れ替わる中では組織全体のリテラシーレベルを維持することも困難なため、定期的なリスク研修の実施が推奨されます。
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シエンプレでは、従業員が炎上について学べるSNSリスク研修のサービスを提供しています。
最新の炎上のトレンドや投稿の危険性などを理解してもらうことで、従業員の意識の向上や、不用意な炎上の予防が可能となります。
また、私用のスマホを利用してゲーム感覚で炎上を体験できる疑似炎上体験プログラムを活用すれば、SNSトラブルを疑似体験しながら炎上を自分ごととして認識できるようになります。
炎上リスクの低減に役立つ企業のリスク管理文書作成も支援しており、SNS運用担当者向けガイドライン、従業員向けガイドライン、さらには炎上対応マニュアル、SNSポリシーなどをスムーズに整えていただけます。
企業が万一炎上に巻き込まれた場合も、危機対応支援サービスを利用していただければ安心です。
炎上時や炎上後の適切な対応を支援する本サービスでは、ネット上の口コミやニュース記事などに見られる論調から炎上の予兆を見つけ出し、想定されるリスクを診断します。
さらに、炎上の発生で対外的な説明が必要となった場合は、提携会社と連携した緊急のコールセンター開設、記者会見のセッティング・運営、メディア側を納得させるロジックを備えたプレスリリース作成などを手厚くサポートします。
炎上のリスクや被害を抑えるには、専門会社によるサポートが威力を発揮します。
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